人は、
満足度が高い時にクチコミする
のではなく、
期待と現実のギャップが
大きい時にクチコミする
生き物です。
あなたは、まだ出会っていないお客様に、
「アレもできます。コレもつけます」
と、不必要なほど、期待を高めていませんか?
期待が低すぎると来てくれない。
期待を高めすぎるとクチコミされない。
では、どうしたらいいのか?
そのヒントは、私がちょっと前に通っていた、近所のカフェにありました。
このカフェは、
「ランチを注文の方に、プチケーキがつきます!」
という、おまけをつけ始めたのです。
ある時、ランチを頼んだ、女性2人組の会話が聞こえてきました。
「ランチのプチケーキ・・・ホントにプチだね」
テーブルをのぞくと、ひとくちサイズで、確かに小さい。
このまま変わらず、ほどよく空いててくれたらいいなあ。
(店長さん、ごめんなさい。)
しかし、このお店、私の予想と期待に反して、徐々に人気になってきたのです・・・!
提供している内容は、ランチとプチケーキで、変わりはありません。
なのに、なぜか、常に満席のお店になっていったのです。
私は、その理由を、1ヶ月後に知ることになりました。
その理由とは・・・。
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メニューから、
「メニューから『プチケーキサービス』の文言を消した」
プチケーキの存在は、
メニューに記載するのではなく、
店員さんが直接伝えるように
変わっていました。
ランチを頼まれた方には、
こんな風に伝えていました。
「ご来店ありがとうございます。
今日、新鮮なのが入ったので、コレ、店長から特別サービスです」
と、特別感を演出して、
プチケーキを提供するようにしたのです。
この演出の違いによる、ココロの動きの違い、お分かりになりますか?
きっとこのお客様は、
お店に好印象を持って帰られるでしょう。
誰かから、
「いいお店ない?」
と、聞かれた時に、
このお店の名前も出るかもしれません。
おさらいしましょう。
人は、
満足度が高い時にクチコミする
のではなく、
期待と現実のギャップが
大きい時にクチコミする
生き物です。
今回のカフェの場合、
プチケーキのことを、
あえてメニューに書かないことで、
最初の期待を下げた。
だから、期待と現実のギャップが大きくなったのです。
人を動かすのは、
理論や理屈ではなく感情です。
感情がプラスの方向に動くのは、
思いがけない感動に出会った時です。
感動というのは、
本質を知り、創意工夫をすることで、
生み出すことができるのです。
だからクチコミを起せるのです。
商品・サービスの価値を高めるだけではなく、
あえて期待を下げる。
あなたのビジネスにも、ぜひ置き換えてみてくださいね。