「名古屋は集客が難しい」「名古屋でビジネスを成功させるのは難しい」「名古屋で成功できれば、全国で成功する」あなたは、こういった言葉を聞いたことはありませんか?
そんな事情はつゆ知らず、2001年から名古屋に住みついている、クチコミプロデューサーの小宇佐です。
しかし、残念なことに、愛知県外から名古屋に来た人が、
- 「名古屋人は排他的で、無視された」
- 「検討しますと言われ、ずっと待ってるのに全然返事をもらえない」
- 「オフィスでの打ち合わせの前に、コメダ珈琲でお茶する意味がわからない」
などの戸惑い声、「こんな状態では、名古屋の集客はままならない」といった声を漏らしているのを耳にします。名古屋が誤解を受けるのを耳にするたびに、私は心を痛めています。特に、web集客で苦戦している起業家が多いようです。
私自身、起業家・経営者に向けて個別相談を提供し、東京と名古屋でウェブ集客をしています。そして、ウェブ集客において、東京の人と、名古屋の人では、申し込みに到るまでの動きが異なります。
具体的違いが見られる要素は、
- 申し込み件数
- 申し込み率
- 知ってから申し込みするまでの期間
- 申込を決断するための要素
- 個別相談を知るきっかけ
です。
私は横浜で生まれ、中学校から大学まで東京に通っていたので、名古屋人のことも、名古屋外のひとのことも、いつも客観視できているつもりです。
立地や産業、歴史や県民性が組み合わさって形成されている名古屋文化。その特性を知らないまま、ツボとコツを外した関わりをしてしまうと、名古屋人は意味不明な生き物に見えますし、名古屋での集客は困難を極めるかもしれません。
逆に特性を知り、ツボとコツを押さえれば、名古屋人は暖かい生涯の友となり、名古屋は住みやすく、ビジネスも集客も、しやすい場所になるでしょう。
実際、私が経営しているFP事務所は、名古屋出身の社員がいなかったにも関わらず、「小宇佐さんにお願いしたい」とご指名いただき、年間398世帯の相談案件を獲得できました。それらはすべて名古屋の人を中心とした紹介経由の集客です。
そこで今回は、「閉鎖的な名古屋でweb集客を成功させるツボとコツ」をお伝えいたします。
名古屋の集客は、オンラインとオフラインの融合が効果的
名古屋の集客は、オンラインとオフラインの融合が効果的です。私が、年間398世帯の相談案件を獲得した方法も、オンラインとオフラインの融合させたものでした。
私たちが提供していたのは、「住宅マネープランニング」という、住宅購入に関する、資金計画のコンサルティング業務でした。相談者と3回の面談を行い、「住宅購入額の上限をいくらに設定すれば良いのか」「どうやって支払総額を削減するか」を、お伝えする内容です。
ですので私は、「住宅購入を検討している人」をたくさん集客したかったのです。
そこで、私が行った集客戦略は、「住宅購入を検討している人に直接呼びかける」のではなく、「住宅販売を行っている、工務店・ハウスメーカーの販売担当者から紹介してもらう」の流れでした。
具体的には、
- 工務店・ハウスメーカーに出向き、勉強会を開催する(オフライン)
- 勉強会参加の工務店・ハウスメーカーの販売担当者と名刺交換する(オフライン)
- 本人の了承を得て名刺に記載のアドレスをメルマガ登録(オンライン・オフライン)
- 勉強会の内容や、コンサルティングを活用した好事例やお客様の声をメルマガ配信する(オンライン)
- 電話で相談案件の紹介を受ける(オフライン)
- 紹介されたお客様とお会いして面談する(オフライン)
- 面談し、満足いただいたお客様の声をブログ掲載しメルマガ配信(オンライン)
この流れを繰り返し、集客を実現させました。
なぜ、オンラインとオフラインの融合が重要かというと、名古屋は「人」を通じて、情報の良し悪しを決める傾向が強いからです。
「仲良くなるまでが大変だが、仲良くなったら深く付き合える」と言われる名古屋人。信用してもらうまでは時間がかかっても、信用を得られれば、浮気せずに頼ってくれる。私にも、そんな経験があります。
「時間をかけて人をしっかり見極める」そんな特性を持ち合わせており、最新情報よりも、お得情報よりも、親密なひとの高評価に耳を傾けます。
ですので「ウェブのみで、お得情報や最新情報を直接届けして訴求する」よりも、「顔と顔を合わせて人柄を見せたり、友人・知人の紹介や推薦を経由して訴求する」ほうが、信用・信頼され、選ばれる可能性が高くなるのです。
堅実さと地の利を活かした名古屋の集客戦略
「親密な人のお墨付き」が名古屋人のココロを動かす
ですので、あなたの商品・サービスを買ってもらったり、お客様を集客するには、お客様にとっての「親密な人のお墨付き」を見せる方法が一番です。
具体的には、以下の5ステップで進めます。
名古屋で絶大な効果を発揮したクチコミ集客5ステップ
1.コアになる人脈をつくる
まずはキーマンとなり得る、仲良くなる人脈を作りましょう。キーマンとは、キーパーソンと同義語の、「鍵になる人物」です。今後、お客様をたくさん紹介してくれるかもしれない人物を指します。仲良くなる相手は、
- あなたのお客様になり得る人
- あなたのお客様になり得る人をたくさん知っている人
- あなたが付き合いたいと思う人
を選ぶのがポイントです。キーマンとは、長く良好な関係を築きたいですよね。ですので、嫌いな人とムリに付き合う必要は全くありません。あなたの感性に素直に従い、「この人と仲良くなりたい」と、感じた人と交流を始めましょう。
私の提供するシェアマーケティングセミナーでは、コアになる人脈を作るため、『レバレッジパートナー作成ワーク』を利用して、パートナーの選定・アプローチをしています。
仕事の話は、最初にきちんと伝える。その後は、仕事の話をあまり出さず、人と人との関わりを深めることに注力しましょう。
飲みや、食事に誘っても、もちろん良いです。ただし、飲みや、食事に行く間柄になるまでも、少し距離がありますよね。
ですので、
- 接触頻度を増やす
- 相手の承認欲求を満たす
- 共通の知り合いを話題にする
を、意識してみてください。
具体的には、オフライン(リアル)の活動なら、
- マメに顔を出す
- 相手を褒める(おだてるのではなく、褒める)
- 経営者のコミュニティに参加する
オンラインなら、
- フェイスブックでコメントを入れる
- 相手を認めるコメントを入れる
- コメント上で共通の知人と会話する
こういったことが有効・有益です。
そして、オンラインとオフラインを融合させて交流しましょう。例えば、
- リアルで実施されたイベントをフェイスブックにアップする
- アップした動画にタグ付けするのをキッカケに、共通の知人と仲良くなる
- 次回キーマンに会った時に、「こないだ○○さんが、キーマンさんの、業界に革新を起こした新技術のことを褒めてましたよ!さすがですね!」と伝える
など、交流は深められるはずです。
2.コアな人に商品・サービスを試してもらう
キーマンと仲良くなれたら、あなたの商品・サービスを、実際に試してもらいましょう。感覚値ですと、交流を開始してから、1カ月〜2カ月後が目安です。もちろん、その時を待たずに、短期間で意気投合する場合もあります。杓子定規にならず、「今なら、話聞いてもらえるかも」と感じた時がタイミングです。
仲の良い相手ですから、直球で伝えましょう。私なら、こう伝えます。
こう伝えても、相手は試してくれるかわかりません。しかし、「あなたがどんな想いで、どんなビジネスをやっているのか?」は、ちゃんと伝わるでしょう。
- 「役に立てそうなら勧め、役に立てそうになければ勧めない」
- 「本当に相手のためを思って言う」
- 「ゴリ押ししない」
のがポイントです。
参考:飛び込み営業でも絶対に断られない営業トークを構築する4ステップ
注意すべきは、「できれば定価で試してもらうこと」です。定価が難しければ、少額でもお金をいただく。つまり、無料ではやらないことが重要です。
無料で提供すると、「商品・サービスの価値」よりも「無料である価値」に意識がいってしまうからです。それでも自信が持てなければ、返金保証をつけるのも一案です。満足・感動いただけるレベルの価値を提供するのがポイントです。
3.実名・顔出しでお客様の声と成果事例をもらう
お試しいただいて、満足・感動いただけたなら、その感情を「お客様の声」として、言語化してもらいましょう。
スムーズに「お客様の声」をもらうために、あらかじめ、「もし満足・感動したら、お客様の声をください」と伝えておきましょう。
私の提供するシェアマーケティングセミナーでは、「どんな声を集めればいいのか?」を明確にする、「理想のお客様の声作成ワーク」を実施しています。
4.お客様の声を発してもらう
お客様の声をいただいたら、その声をお客様にフェイスブックで投稿してもらいましょう。
この時のポイントは、「直接紹介をさせないこと」です。なぜならメンツが潰れる可能性があるからです。
キーマンが良かれと思って誰かに勧めた時、予想に反して、冷たく断ららる場合があります。そうすると、キーマンは、意外に落ち込んでしまうのですね。「商品・サービスをすごく気に入っているのに、断られた経験がトラウマになり、クチコミできなくなってしまう」コレは非常にもったいないですよね。ですから最初は、誰かを直接紹介させずに、「まずはお客様の声を、フェイスブックに投稿していただけると嬉しいです」と、伝えてみるのが良いでしょう。
とはいえ、キーマンに上記の通り伝えても、勝手にクチコミし、断られても全くめげない・傷つかない人もいます。臨機応変にやりましょう。
5.声を見た人に来てもらう
ここまでできれば、
- 投稿を見た人が、お客様の声投稿にコメントを入れる
- 投稿を見た人が、キーマンに、メッセージやLINE、電話などで問い合わせる
- 投稿を見た人が、あなたに問い合わせをしてくる
いずれかのクチコミが起こるはずです。なぜなら、名古屋の人の多くは、人のつながりが大好きであり、人を介した情報に、信用・信頼を感じるからです。
もし、クチコミが起こらなければ、以下の問題が起こってる可能性が高いので、改善の上、再チャレンジしてみてください。
- キーマンの周りに顧客対象者がいない→ステップ1のキーマンを変えてみる
参考:あなたを紹介してくれる業種の選定方法 - キーマンのお客様の声が感動が伝わる声になっていない→「集客できるお客様の声」を集めましょう
参考:「集客できるお客様の声」の集め方 - キーマンの周りの方がフェイスブックをやっていない→snsの選び方記事で、別のsnsを試してみてください
参考:【保存版】SNS活用で平均3.91倍が集まった個人起業家の集客方法
年間398世帯の紹介で集客できた勝因は気質とのマッチングにあった
冒頭でお伝えした通り、私は名古屋が地元ではないのに、年間398世帯もの集客を、すべてご紹介で獲得できました。良い結果につなげられた要因のひとつは、「名古屋人にマッチした集客ができていた」コレがひとつの勝因になっています。
どうマッチしていたのか?いくつかの名古屋の人の特徴を解説します。
日本有数の堅実さも持ち合わせる名古屋人の特性
平均貯蓄残高が日本第2位の名古屋
意外と知られていませんが、東京都港区に次いで、名古屋市は平均貯蓄残高が日本第2位です。私は3つの理由を感じています。
- トヨタを中心とした製造業の給与が高いこと(夜勤があると高卒の20代前半でも、年収500万円以上を得ていて、共働きだったりします)
- 成人後も結婚するまで実家暮らしをしているケースが多いこと
- 貯蓄好きな県民性
私の妻は結婚前、実家暮らしで幼稚園の先生をしていました。手取り20万円もなかったはずですが、シャネルやルイヴィトンのバッグをいくつも持っていました。それだけでも不思議でしたが、23歳の時には500万円くらい貯金もしていたようです。恐るべし。
愛すべき名古屋の人の性格
仲間意識が強い
最初に仲良くなるまでには、時間を要します。しかし、共通の友人がいることがわかると、急に心の距離が近づきます。
とにかく慎重
新しいものには手を出しません。石橋を叩いて、叩いて、叩いてから、渡るかどうか検討がスタートします。
ブランド物にお金をかける
2001年に名古屋に来てビックリしたのは、道の広さとベンツの数の多さ。名古屋は車社会ですから、1家に数台車があります。ベンツに乗っている人も多いです。そして女性はルイヴィトンのバッグを持っています。
人に弱みを見せたがらない
私が生命保険の営業をしていた時、東京の人からは「提案の金額は、私にとって高すぎる。お金がないからこんなには払えない」とか、「先行き不安な中、この金額を払い続けていく自信がない」という言葉をよく聞きました。
しかし、名古屋の人からは聞いたことがありません。「できない」という事実を人に言いたくないようです。
人の動向をよく見ているが本人に言わない
共通の知人のことをよく話題にします。が、その会話の内容は、本人には伝えていないことか多いようです。フェイスブックなどのSNSでも、いいねを押さない傾向があるように感じます。
名古屋3つの土地特性
ミスをせずに正しい完成品が重宝される製造業文化
何か目新しいチャレンジをどんどん試すより、今まで通りのやり方で行い、ミスをせずに完成させることに価値が置かれているように感じます。
東京・大阪にいつでも行けるし、行かなくても済む
東京へも大阪へも行きやすい場所です。逆に言うと、東京や大阪へわざわざ行かずとも、それなりに情報が入ってくるとも言えます。
街がコンパクトだからすぐ知り合いに会ってしまうので要注意
名古屋市の中心部でデパートがあるのは、名古屋駅と栄という場所のみです。ですので、出かけると、ほぼ、誰か知り合いに会います。
ツボとコツを押さえて名古屋で集客を成功させよう
「仲良くなるまでが大変だが、仲良くなったら深く付き合える」と言われる土地だからこそ「親密な人のお墨付き」が名古屋人のココロを動かします。
名古屋で絶大な効果を発揮したクチコミ集客5ステップ(1.コアになる人脈をつくる2.コアな人に商品・サービスを試してもらう3.実名・顔出しでお客様の声と成果事例をもらう4.お客様の声を発してもらう5.声を見た人に来てもらう)を活用すれば、名古屋での集客はカンタンになるでしょう。
名古屋の性格・地の利を活かして、ぜひ成果につなげてくださいね。
もし、あなたが、「名古屋で集客を成功させたい!」とお考えであれば。「大満足!」と言っていただけたお客様の声を、実名・顔出しで、たくさん集めましょう。誰よりも多く、誰よりも質の高い声を、誰よりもはやく集める。そして、集めた声を、お客様が目にする場所すべてに露出させれば、名古屋の集客は完了します。
では、どのように、行えば良いのか?その具体策は、セミナーでお話しています。